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緑茶のチカラ

おいしいだけじゃない。緑茶のチカラ!

最近では嗜好品飲料としてだけではなく、からだによい食品として緑茶が注目を集めています。緑茶は、ビタミン、ミネラル、食物繊維そしてカテキンなどの体に有用な成分を豊富に含んだ有用成分の宝庫です。しかも、カロリーはほとんどありませんから、カロリー制限をされている方にも最適です。

飲むお茶と食べるお茶では異なる成分

緑茶の成分は水に溶け出す「水溶性成分」と、茶がらの中に残っている「不溶性成分」に分けられます。したがって、お茶を飲んだ場合と、茶葉を食べた場合では、摂取できる成分も異なります。そのうえ、緑茶の「水溶性成分」は3~4煎まで抽出して飲んでも、すべてを摂取することはできません。飲むだけでは全成分の30%程しか摂ることができないのです。また、ビタミンEや食物繊維の多くは「不溶性成分」に含まれています。山英ではこれらの緑茶成分を無駄なく摂取するために食べるお茶を開発し、「自信のある緑茶」シリーズとして販売しています。

お茶の代表的な成分とその働き

① カテキン(タンニン)

カテキンはお茶の渋みのもとになる成分で、タンニンとも呼ばれています。動物実験では、このカテキンがガンや高血圧などを予防する、という結果も得られました。また、血中コレステロールや血糖値の抑制、殺菌・消臭作用、などに有効性が認められています。なお、カテキンは水溶性なので飲むお茶にも食べるお茶にも含まれますが、同じ6グラムのお茶では、食べるお茶のほうが4倍以上多く摂取できます。

② ビタミンA(カロテン)

ビタミンAは不溶性なので、食べるお茶でしか摂ることができません。ビタミンAは、暗くなるとものが見えにくくなる夜盲症(とり目)を防ぎます。

③ ビタミンB群

お茶にはビタミンB1、B2、ナイアシンというビタミンB群が含まれています。ビタミンB1が不足すると脚気になることは、以前からよく知られていました。また、ビタミンB2の不足では目や口の炎症が、ナイアシンの不足では皮膚のしみ、下痢、食欲不振が起こりやすくなります。なお、ビタミンB群は水溶性ですが、飲むお茶より食べるお茶のほうが多く摂取できます。

④ ビタミンC

しみやそばかすを防ぎ、肌を白くするビタミンCの効果はよく知られています。そのほかにも壊血病の予防に役立ち、肝臓の解毒作用や鉄の吸収を高めるという生理作用もあります。ビタミンCも水溶性ですが、飲むお茶に比べ食べるお茶では約3倍多く摂取できます。

⑤ 食物繊維

食物繊維は不溶性なので、飲むお茶ではほとんど摂取できません。食物繊維は水を吸って膨張し体積を保つ働きがあるので、これが便の中に多く含まれると排せつをスムーズにして便通をよくします。

上記以外にも、茶葉にはカルシウム、鉄、カリウム、マグネシウムなどのミネラルや、テアニン、クロロフィルなど、多彩な成分が含まれています。いずれも身人体を健康に保つには有効な成分で、お茶はまさに『総合機能性食品』といえるでしょう。

出典:桑野和民著「食べる緑茶バイブル」日東書院(1993)

グラフ

水溶性成分

不溶性成分

カテキン類、カフェイン、ビタミンC、ビタミンB群、フラボノイド、テアニン、GABA(ギャバ)、サポニン、多糖類、フッ素、その他

ビタミンE、食物繊維、β-カロチン、タンパク質、クロロフィル、その他

■ネズミを1ヶ月飼育後の平均体重比較

グラフ

上のグラフは人間の30歳に相当する成熟したネズミに高脂肪の飼料を1ヶ月与え、皮下や肝臓に脂肪が蓄積した状態(人間でいう肥満症)にし、そこに2%の緑茶を混ぜた飼料を1ヶ月間与えた結果です。2%の緑茶を混ぜた飼料のグループは、飼料に2%のセルロース(食物繊維)を混ぜたグループと比べ、肥満の抑制効果が見られました。特に2%の茶葉を混ぜた飼料のグループは、飼料に2%のセルロースを混ぜたグループと比べ、平均4.7%の肥満抑制効果が見られました。このことからも、肥満の抑制には食物繊維だけでなく緑茶の様々な有用成分が働いていことが確認できます。

麻布大学 獣医学部 動物実験室
猪股智夫教授と㈱山英の共同研究による実験結果より

■日本人の食物繊維摂取量の推移

グラフ