山英
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山崎英利のお茶語り 〈山英社長のコラム〉

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7. 茶食のすすめ Vol.3

私がほんとうに茶食の効用を確信したのは、自ら試した「人体実験」の結果でした。

当時は「お付き合いも仕事のうち」と毎晩のように酒席に出る生活が続き、平成2年10月下旬の定期検査では肝機能の低下を示すγ-GTPの値が標準値を超える57に上昇し、肝臓エコー検査の結果脂肪肝と診断されました。医師から「肝硬変の一歩手前、何よりも節制すること」との厳命を受け、少なからずショックを受けました。

そのころ何回目かの実験が終わり、麻布大学獣医学部実験動物学研究室の猪股智夫先生から2枚の写真を見せられました。1枚は、高コレステロールの餌を与えられたラットの白っぽい脂肪肝の写真。もう1枚は、同じ餌に緑茶を加えた餌を常食にしていたラットの肝臓の写真。お茶を食べていたラットの肝臓は健康なラットの赤い肝臓とほとんど変わらず、両者のあまりにも鮮明な違いに驚きを隠せませんでした。そして同時に「もしかしたら…」という希望がわいてきました。

私は翌日から毎日2gのお茶を食べ始めました。平成3年3月の人間ドッグではγ-GTPが47、脂肪肝も少しだが薄くなっているという朗報をいただき、その後摂取量を毎日4gに増やしてお茶を食べ続けたところ、同年10月の検査ではγ-GTPが41、GTPも37から18に下がり、脂肪肝の心配もない状態に戻すことができました。このことがあってから、私は桑野先生がかねてより提唱なさっている1日6gの摂取を心がけています。

この自らの「人体実験」が、私に何かをしなければならないという気持ちを起こさせたのでしょう。この何年かの間に桑野先生から「食べやすさ」という改善テーマをいただいていたので、食用茶をもっと研究して、嗜好的にも日本人の食生活に取り入れられるようにし、その結果自然に病気が減り人々が心身ともに健康になっていく、この「茶食健康法」が文化となることを目指していこうと決意しました。

同時に「茶食健康法」に心を動かされたのは、「茶食健康法」がひとつの文化として普及しリーフの必要性が増大すれば、茶業界自体が抱えているリーフ需要の減少という問題を解決する一助になると思ったからです。特に若い農業経営者の育成が必要な時代に、若いこれからのお茶の生産者にやる気を起こさせる、緑茶の成分の研究が世の中の役に立つことで緑茶研究に取り組む若い研究者が増えてくる、消費者もより健康になる、我々加工流通業者も恩恵を受ける、このように皆にとっても世の中にとっても自然によい状況が生まれてくる、このことが大切なのだと思います。「茶食健康法」は単なる健康食品とは違います。「茶食健康法」は人が人として生きるという理にかなった食文化です。それを世の中に普及していくことが私のこれからの仕事ではないかと考えています。

2012年7月25日